埼玉の隠れた名店!素材にこだわった本格派江戸前鮨を提供している「三笠鮨」さんへ行ってきました。
※こちらの記事は2023年12月上旬時点のものであり、訪れる季節や天候状況等により提供される料理が異なる場合がございます。予めご了承くださいませ。
2023年12月某日、来年2024年の節分もベルク公式Xでのキャンペーンの開催をお願いするべく、「食べログ 寿司 百名店 2022」にも掲載されたことのあるおいしいお寿司の名店、埼玉県北葛飾郡松伏町の「三笠鮨」さんにお邪魔してきました。
埼玉県北葛飾郡松伏町にひっそりと佇む「三笠鮨」
完全予約制で知る人ぞ知る名店です。
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こちらが大将の菅山さん。 すごく気さくな大将で創業から四十年余ずっと鮨と向き合い続けています。
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青森県尻労(しつかり)産のおおきな本まぐろのブロックが目の前に。 これは期待大です。
「今日は良いまぐろが入ってますよ!」と大将 菅山さん。
カウンター越しに目の前に見せていただいたのは大きな本まぐろのブロック。
青森県尻労(しつかり)と書かれたこのまぐろは魚体164㎏の大物。尻労(しつかり)という地名はアイヌ語で「山の手前」を意味し、夏場はあっさりとした淡白な味わい、冬場は甘味のある質のよい脂乗りが特徴の本まぐろが水揚げされるのだとか。
大きさの迫力もそうですが、濃い赤身のいわゆる天身の部分から下のほうの皮ぎしにかけてのグラデーションが鮮やかで食欲をそそります。
立派な本まぐろを見せてもらい、これからどんな料理や握りが提供されるのかワクワクしながら待っていると、「12月ぐらいまでの提供なのだけれど、ぜひこれは食べていただきたい!」と大将から提供いただいたのがこちらの「いくらの出汁漬け」。
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いくらの出汁漬け
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スプーンで掬ってみるといくらひとつぶひとつぶが大きく輝いて見えます。
ひとくち食べると、いくら特有のぷちんっ!とはじけるような食感かと思いきや、まるでなめらかなチーズでも食べているようなねっとりとした舌触りのいくらにじわりと出汁の旨味を感じます。
大将によると、この料理にあうように今までの経験で培ってきた独自の手法でいくらを加工し、ねっとりとした舌触りの食感にしているのだとか。 コースの最初から料理に対するこだわりとリスペクトを感じます。
いくらの出汁漬けに舌鼓を打っていると、続いて提供されたのが「鮑と白子の揚げ出し」。
鮑と白子の揚げ出し
無洗の白子を使用し、大将いわく、綺麗に取り出し流水で洗ってない白子は旨味が逃げておらず味が濃いのが特徴なのだとか。
「鮑と白子」という今まで味わったことのない、ちょっと贅沢な組み合わせだが、おそるおそる口に運ぶと白子の濃厚さ・上品なクリーミーさが鮑とマッチして驚き!
また表面に振りかけられている花穂紫蘇とブラックペッパーが良いアクセントになっていて思わず「もう少し食べたい!」そんな気持ちにさせられる1品です。
次にご提供いただいたのが「ふぐのお刺身」。
ふぐのお刺身
大将に「ぽん酢にあん肝を溶かすようにして絡めて食べるのがおすすめだよ。」と教えていただいたのであん肝ぽん酢にしてパクリ。
あん肝の濃厚さとぽん酢のさっぱり感が相まってとても美味しく、だんだんと「こんなに贅沢していいのかな。」と思えてきました。
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あん肝ぽん酢でいただきます!
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フグの皮もいただきます。
次に提供されたのが「真鯛のしゃぶしゃぶ」。
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真鯛のしゃぶしゃぶ
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ごまだれと鯛がよく合います。
しゃぶしゃぶと聞くとお肉を連想される方も多いかもしれませんが、魚のしゃぶしゃぶも脂乗りが程よくなってまた美味!
厚めに切った鯛のお刺身をしゃぶしゃぶして特製のごまだれでいただきます。
ここからは握りの提供ということで、お口直しにもずくをいただきます。あわせて彩り鮮やかな漬物各種も出していただきました。
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もずく
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漬物 各種
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まず最初に提供されたのが「すみいかの握り」。
表面には少し塩を振りかけており、食べると歯切れがよく厚みのあるいか本来の旨味が口いっぱいに広がります。
大将いわく「寿司ネタによって赤シャリと白シャリを使い分けている」とのことで更に期待感が高まってしまいました。
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すみいかの握り
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大将に「パンチのある酸味に驚くと思いますよ。」と提供されたのはこちら「大間のまぐろ握り(炙り)」。
大間のまぐろの旨味と赤シャリのパンチのある酸味がそれぞれ主張しており、一見するとまとまらない味になりそうであるが、これがまた口の中でうまく調和している。
さすが王者大間のまぐろと言うべきか、うまくまとめている大将の技のすごさと言うべきか。
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大間のまぐろ握り(炙り)
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いよいよ先ほどブロックの大きなまぐろで見せていただいた、「青森県尻労(しつかり)まぐろの握り」にご対面。
大将いわく「まぐろの魅力をより引き出すために温度高めのしゃりで握ってます。」とのこと。
まぐろは味も香りも強く、脂も多いため温度を高めのシャリで酸味を引き立てたほうが美味しく感じられるのだとか。
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青森県尻労(しつかり)まぐろ握り
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続いて「小肌」の登場です。
小肌はまぐろと違って小肌特有のくさみが出ないよう、しゃりの温度は低めに握っているそう。
ほどよい脂乗りと適度な酸味、たまりません!
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小肌
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「宝石箱や~!」と言わんばかり大きな粒のいくらがのった「いくら軍艦」。
大将いわく「コンセプトはたまごかけごはん」とのことで私は一瞬「?」と思いましたが、ひとたび口に入れてみると納得。
お米のひと粒ひと粒に絡みあうかのように口いっぱいにいくらそのものが広がっていきます。
この感覚はたしかに白いごはんの上に鶏卵をのせた、あのたまごかけご飯のよう。ぜひタイミングあえばご賞味いただきたい1貫です。
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いくら軍艦
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すごい組み合わせに思わず「えっ!」って声をあげてしまった、こちらが「鯛(炙り)とうにの握り」。
鯛もうにも高級食材だよね、と思っている私からしたら「そんなもったいないことを」とついおもってしまう1貫。
口に入れてみると、うにと炙った鯛が負けず劣らず主張してくる。うにのしっとり濃厚な味わいと鯛の炙りの香ばしさがうまくあわさってます。
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鯛(炙り)とうにの握り
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続いて提供されたのが「車海老の握り」
お皿の端から端まで届かんばかりに大きな車海老。
私が「車海老大きいですね!」というと大将も「このサイズはなかなか仕入れるのが難しい。」とのこと。
食べごたえはもちろんのこと、旨さも申し分なし。こちらもタイミングあえば味わってみていただきたい。
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車海老の握り
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ここでいったん、どうぞと提供されたのが「まぐろのお吸い物」
かつお節など鰹ベースの出汁と違い、まぐろのお吸い物は出汁の旨味をしっかりと感じつつも繊細な味わいが口に広がり、 どこかホッとするお吸い物になっております。
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まぐろのお吸い物
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ここで「穴子の握り」を出していただきました。
甘いタレにしっとりとした煮穴子があわさって優しい味わいの1貫。
大将いわく、羽田沖の漁師さんが少ないから穴子を仕入れるのも一苦労なんだそう。
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穴子
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「次は巻物になります。」と出されたこちらが「うなぎと奈良漬の巻物」
「ぜひのりの風味を楽しんでほしい。」と提供されたこの巻物。
ひとくち食べるとパリッ!うなぎの風味に負けちゃうんじゃないの?と思われるかもしれませんが、のりの風味負けてません!
また奈良漬の食感、風味がうまく調和して味をひとつにまとめてくれています。
大将こだわりの巻物、ぜひご賞味いただきたい。 -
うなぎと奈良漬の巻物
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最後はふんわりしっとりの玉子焼きで〆。
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玉子焼き
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さっぱりしていて最後のスイーツにぴったりな「ヨーグルトのムース」。
ここまでお寿司をいただいてお腹いっぱいの私ですが、スイーツは別腹なのかペロリといただいちゃいました。
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ヨーグルトのムース ~柚子をかけて~
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▼今回の取材先
三笠鮨
電話番号:048‐991‐3434
所在地:埼玉県北葛飾郡松伏町松伏4699‐1
店休日:毎週水曜日