くらしにベルク「宇治抹茶かすてら」の工場、紅葉堂さんに行ってきました
ベルクのプライベートブランドの“くらしにベルク”から販売されてお客様より好評をいただいているかすてら。今回、新しく「くらしにベルク宇治抹茶かすてら」が販売されると聞きつけ、5月某日に埼玉県嵐山町にある紅葉堂さんにお伺いしてきました。

くらしにベルクのかすてらを製造している紅葉堂さん。本社及び工場は埼玉県嵐山町にあります。
原材料へのこだわり
1946年の創業時から「たくさんの人々に甘くて美味しいお菓子を食べてもらいたい」との想いから、商品づくりに取り組んでいる紅葉堂さんの一番のこだわりはなんといっても"原材料"
「紅葉堂の商品は安心して食べられる、素材の味を活かしたお菓子でありたい」そんな想いからできる限り添加物や遺伝子組換え原料を使わず、国内で製造した原料を積極的に使用した商品を日々試行錯誤しながら製造されています。
それでは工場の中に入っていきましょう
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これが埼玉県産100%の小麦粉と京都府産100%の宇治抹茶をまぜあわせたもの。
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産地を厳選したこだわりの液卵。1日の製造に必要な分が並びます。
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原料をかすてら製造専用の窯にいれていきます。
一年中気温に左右されないよう25度の温水を循環させるなど温度管理には細心の注意を払います。 -
焼きの工程ではこちらの木材を使った型を使用。
かすてらの火加減や水分の吸収などを考えると鉄などより木材がいいとのこと。 -
このような形で紙のお皿部分を作っていきます。
「かすてらの紙ってなんで底についているのだろう?」そのわけはここにあったんですね。 -
焼きの工程に入っていきます。
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1時間かけて焼きあげられていきます。
かすてらの完成!
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きれいな焼き目、均一の高さのかすてらが完成。
工場の方曰く、この均一な高さを実現するのがなかなか難しいのだとか -
見た目にも鮮やかな抹茶色のかすてら。工場内にもいい香りが漂います。
ここで焼きあがったかすてらを温度や湿度が一定に保たれた部屋にて乾燥を防ぐため丸1日寝かします。
「焼きたてのほうがふわふわしてて美味しいんじゃないの?」そんなことをつい思ってしまいましたが、実際は寝かしたほうがかすてら全体に味がなじんで美味しく仕上がるのだとか。
また膨張剤を一切使用しないであのふっくらした高さと全体的な均一さを出せるのも紅葉堂さんの緻密な温度や時間など品質管理の技術があってこそ。
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60cm×60cmの大きなかすてらを専用の機械に通してカットしていきます
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さらにカットされてくらしにベルクのかすてらシリーズを買ったことのあるお客様にはおなじみの大きさに。
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かすてらひとつひとつに紙をのせていき
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トレーにつめていきます
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パッキング作業をして出来あがり。このあとシールが貼られてベルク各店で販売されます。
かすてらのおいしさの秘密を探るため、紅葉堂さんに色々聞いてみました。

今回インタビューさせていただいたのは紅葉堂の社長 渡辺裕晃さん。
Q:「くらしにベルクしっとり食感のかすてら」が登場して約2年半(2019年11月~)ほど経ちますがきっかけは何だったのですか?
A:きっかけはとある鶏卵メーカーさんからのご紹介でした。そこからお話をいただいて、おいしいかすてらを共に開発していこうとお話をいただいてくらしにベルクかすてらが誕生しました。
Q:くらしにベルクの商品では珍しく、9切入りのプレーンタイプのかすてらは定期的に取扱いがありつつも季節ごとに期間限定品のかすてらを共同開発頂いておりますがこれはどうしてですか?
A:若い方をはじめ、いろんな方に"かすてら"というものを楽しんでもらいたい!そんな想いで季節ごとの商品作りを積極的にさせていただいております。 時代によってかすてらのあり方も変わってきているので、伝統的なかすてらはもちろん、今後もさまざまな味のかすてらをチャレンジして共同開発していくつもりです。
余談ではありますが、以前販売させていただいた「さくら香るかすてら」はミョウバンを使用していない桜の塩漬けを使用しているんですよ。これも新しい取り組みのひとつです。
Q:商品開発にあたっての想いを教えてください
A:大切にしていることは3つあります。
まず1つ目は「素材へのこだわり」
かすてらは素材がシンプルゆえにちょっとした素材の違いで味や仕上がりが 大きく変わります。紅葉堂では "国産原料を積極的に使用する添加物‧遺伝子組み換え原料を極力使用しないで素材の良さを生かしたいと考えています。今回の「宇治抹茶かすてら」でも馬鈴薯と甘藷由来の国内産水飴を使用することで遺伝子組み換えされている原材料は使っていません。
2つ目が「データ化と技術の伝承」
昔は、かすてらを焼き上げるには温度と焼き時間に対する経験値の蓄積が必要不可欠だったが、データ化することで技術の伝承を行っています。10年ほど前、原料を変えてないのにかすてらがうまく焼けなくなった苦しい時期があり、当時は、金額にして600万円分の廃棄ができてしまいました。この経験からも生産には経験値はもちろん大切ですが、データ化して技術を伝承することが大切と再認識しました。
3つ目は「かすてらの価値を高める」
以前はもっぱら贈答用のイメージが強かったかすてらが、今では手軽に購入できるお菓子となりました。しかし、長崎県が「長崎かすてら」の商標登録を行なう事で、かすてら本来の美味しさや製法を守ろうとしたように、紅葉堂も出来る限り、かすてら本来の味や製法を守りたいと考えます。その上でお好きなタイプのかすてらを召し上がって頂けるよう、お買い求めしやすいタイプや濃厚でコクのある高級タイプ、季節に合わせたお味や洋風のチョコやキャラメル、チーズなどのかすてらも製造しています。王道のかすてらに関しましても、食感や濃厚さ、甘さなど常に時代に合わせて少しずつ変化させていく事が大切と考えます。
またかすてらはその栄養価のバランスの良さから、栄養士が朝食に薦めるケースや長距離ランナーが試合前に食べるなど、おいしいだけにとどまりません。ご年配の方には、牛乳に浸してスプーンで召し上がって頂くと、喉に支えずに美味しく頂けます。
今後も自社ブランドではパッケージのデザインリニューアルやSNS‧新しい味の開発に力を入れて若い人たちへアプローチするとともに、遠くに行けないけど良いものを食べたいといった需要に応えるべく、より原料や配合にこだわった高級かすてらの展開なども計画しております。
色々と貴重なお話ありがとうございました!!今後もくらしにベルクのかすてらとともに紅葉堂さんの取り組みに注目していきたいと思います!!
本商品は期間限定販売のため現在は販売していない場合がございます。予めご了承くださいませ。(2022/06/01 現在)