ご飯にあう「かつお節」を求めて!くらしにベルクかつお節「ごはんのおとも極」の製造過程に密着してきました【~鹿児島編~】

7月某日、暑さがまだまだ厳しい中今回訪れたのは鹿児島県枕崎市。
こだわりのかつお節を作られている光景とかつおの水揚げがされる枕崎漁港を見学させていただきました。

この日偶然にもかつおの水揚げが見学できると聞き、いざ枕崎漁港へ!

鹿児島県薩摩半島の最南端に位置し、東シナ海に面している枕崎市は、江戸時代にはかつお漁業でも大いに栄え、近代かつお漁の祖・原耕氏が大正4年から昭和初期にかけて、南方海域の漁場開拓を行い、台湾・フィリピンまで漁場を開拓、350年以上の歴史とともにかつお漁業で栄えてきました。

実際に水揚げされたかつおが船からおろされている様子。

巻き網船によるかつお漁が主流で、水揚げされた瞬間に船上で鮮度が落ちる前に-25℃で冷凍、枕崎漁港には大量の冷凍されたかつおが船から運び込まれていきます。

この段階でかつおのサイズによって仕分けがされていきます。
かつおが流れてくる勢いがすごいです!

手元のナイフで皮目を削って、かつおの鮮度と脂分をチェックしていきます。
長年の経験から数秒単位でさばいております。


このかつおの脂分チェックはとても大事な工程。
実はかつお節用のかつおは「脂が少ないかつお」が最適なのです。
脂の多いかつおを使用してしまうと、削り節にした際にボリューム感がなくしんなりしてしまい、変色や風味の劣化を早めてしまう恐れが。
そのため、現在日本で作られているかつお節のほとんどは赤道近い南方の海域で獲られたかつおを原料に使用しております。

冷凍されたかつおたち。

枕崎漁港で水揚げされたかつおの量がこちら。
トン単位でたくさんのかつおが水揚げされていました。
今回は4.5上の大きさをメインに加工していきます。

今回、こだわりのかつお節「本枯節(ほんかれぶし)」を製造いただくのはこちら。

かつお節には大きく分けて「荒節(あらぶし)」と「枯節(かれぶし)」があり、この後製造過程に沿って説明しますが、解凍から焙乾(ばいかん)までの工程で出来上がったものを「荒節」、さらに表面を削り、カビ付けなどの工程を加えたものを「枯節」といいます。
さらに細かく分けていくと2回以上カビ付けした節を「枯節」、地元枕崎市の組合では3回以上カビ付けした節を「本枯節」といいます。
今回、くらしにベルク「ごはんのおとも(極)」に使用しているかつお節は「本枯節」。手間のかかる素材を使用した、こだわりの商品なのです。

今回「くらしにベルク ごはんのおとも(極)」を製造いただく工場。
 こちらで「本枯節」が製造されております。

今回ご協力いただいた代表取締役 立石雄二さん(写真左)と専務 立石項士郎さん(写真右)
それではさっそくかつおの”ふし“が出来上がるまでの過程を見ていきましょう!

最初に冷凍されたかつおを解凍する作業から始まります。
かつおを解凍する際は、食中毒の原因であるヒスタミンが出ないよう、水温は4℃をキープしながら水を定期的に交換、徐々に解凍をおこなっていきます。


かつおの解凍の様子。大きなコンテナに何匹ものかつおが入っています。

次に「生切(なまぎり)」と呼ばれる解凍されたかつおを卸していく工程へとすすみます。
機械を通してかつおの頭や内臓などを除去していきます。


解凍されたかつおの大群。手際よく加工されていきます。

かつおの内臓処理が終わりましたら、続いて「煮熟(しゃじゅく)」の工程へ。
実はかつお節にする前にかつおを煮るとのことで私も驚き!
かつおを煮ることによって煮沸殺菌をおこない、腐敗を抑制することができるのだとか。
またたんぱく質が変性、脂肪分が除去されることによって、次工程の焙乾(ばいかん)の際に乾燥させやすくする効果もあるそう。


こちら実際にかつおが煮熟(しゃじゅく)される場所。湯気からも熱さが伝わります。

実際に煮熟(しゃじゅく)されたかつおがこちら。
ひとつひとつの金網丸ごと煮熟(しゃじゅく)されていきます。


近くで見るとこんな感じ。煮熟(しゃじゅく)された大きいかつおが並べられていました。

次の工程が「骨抜き」です。
「骨抜き」の工程では人の手でひとつひとつピンセットのような器具を使用してかつおの骨や鱗を除去していきます。 それにしてもこのスピードと手際の良さ、職人技を感じますね。

実際に10名ほどのスタッフによって「骨抜き」の工程を行っています。


見てください!この手際の良さ!ひとつひとつ丁寧に骨を取っていきます。

ここでいよいよ「焙乾(ばいかん)」と呼ばれる、いわゆるかつおを”いぶす”工程に入っていきます。
このいぶす工程ひとつとっても、1つの部屋で薪を燃やし、薪が燃えた熱と煙をファンで吸い上げ、直接かつおに当ていぶしていく「焼津式焙乾庫」や「急造庫(きゅうぞっこ)式焙乾庫」を活用し地下もしくは1階にて薪を燃やし、2~4階にて上がってくる熱と煙によって燻製していくいぶし方があります。
「焼津式焙乾庫」は煙を当てることによってかつお自体の色目を良くする、「急造庫(きゅうぞっこ)式焙乾庫」では香りを一層よくするために燻製を重視して夕方に火を止めて水分を内部拡散させるといった技法があります。

こちらではまず1番火で「焼津式」を採用し、しっかりといぶしていきます。そうすることでスキ(身割れ)を防ぎ、臭みが出ることも防ぐことが可能なのだとか。


特別に「焙乾(ばいかん)」の工程を見させていただくことに。
開けた瞬間、煙がもわもわ立ち込めているのがわかります。

まきを入れていぶしていきます。

まきとして使用しているのがこちらの広葉樹(シイ・カシ・クヌギ等)
広葉樹を使用することによって長時間いぶすことが可能になります。

ちなみにこの1番火は70℃ほど。夏の時期も相まって辺りはとにかく暑いです。

一番火が完了しましたら2番火へ。急造庫(きゅうぞっこ)式焙乾庫にてじっくりいぶしていきます。

ここまでの過程でいわゆる「荒節」と呼ばれるかつお節が完成。
この荒節にカビが付きやすいよう表面のタール部分を削り、形を整えたものを”裸節“、裸節にカビ付け・乾燥を最低2回繰り返したものを「枯節」、地元の組合では3回以上カビ付けしてはじめて「本枯節」と呼ばれています。

「本枯節」完成までの道のり、まだまだ遠い。それだけ手間のかかる商品なのです。

こちらがいわゆる荒節の表面を削った”裸節”。
このまま削って食べても美味しそう。

ここからが本枯節にするための大事な工程「カビ付け」です。

つくられる場所によっても異なりますが、今回は温度28℃、湿度90パーセントの環境にて1番カビ付けをおこなっていきます。
この段階で「カビ付け」という名の通り、「カビ」を裸節に噴霧してつけていきます。実はこの菌が納豆菌の次ぐらいに強い菌で、この菌の力によって、保存がきくようになったり、旨味が増したりと”いい効果“をもたらしてくれる大事な菌なのです。


「カビ付け」を行っている倉庫。
皮目を見てカビの状態を確認していきます。

カビ付けは「1番カビ」などのように、繰り返し”カビ付け”を行っていきます。

今回のカビ付けは“4番カビ”まで実施。地元の組合では「本枯節(枕崎かつおぶし)」には”3番カビ”以上のカビ付けが求められ、ブランド維持のため、高い基準を設けております。また、今回はカビ付けの工程が1段階ごと終わるごとに”天日干し“を実施。
ゆっくり天日干しを実施することによってかつお節の身割れを防止、かつお節の持つ香りをしっかり立たせるなどの効果があるそうですよ。

写真は”1番カビ“が終了した様子。全体的に白いカビがついております。

こちら、3番カビが終了した様子。
白いカビも茶色くなり、“枯節らしさ”が出ています。


4番カビまで終了した、これぞ「本枯節」!

荒節(写真右)と本枯節(写真左)を比較するとこんなにも違いが!


「荒節と本枯節だと音にも違いがあるんですよ」と立石さん。
みなさんはこの音の違い、聞き分けられますか?

実は今回製造いただいた工場は親子で代々引き継がれて今日まで経営。来年で創業から100周年という節目を迎えられるのだとか。
「本枯節」完成までの長い道のりを追ってきましたが、枕崎の本枯節は実はかつお節全体の生産量の“2%”しか取れないというとても貴重な存在。
本枯節の魅力についてお伺いした際には「風味がよくて雑味がない、上品な味わいなので、ぜひ皆さんには香りとともに楽しんでいただきたい」とのコメントをいただきました。
ああ、早く私も味わってみたい!!

かつお節「本枯節」の製造過程はここまで。このあと場所を愛媛に移動し、ここで製造した本枯節を“削って”いきます!!
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以上、最後までお読みいただきありがとうございました。


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